グレイトリトルミュージシャン

GW前のこと。電車の乗り換えの駅で、どこからか気持ちのよいグルーブの音楽が聴こえて来た。スタンダードジャズが程よくクロスオーバーした感じの心地よいインストバンドサウンド。それは駅近くで路上ライブをしているバンドの演奏だった。

そこで、こんなかわいい光景に出くわした。




立ち止まって聴いているどの大人達よりも一番近くに走り寄って、ドラマーのすぐ目の前で食い入るように聴き入っている男の子。
もしかしたら生演奏を見るのは初めてだったのかもしれないね。
聴き入るというより、むしろショックで殆ど呆然としているような...そんな感じ。

あまりに演奏者のすぐ目の前に立ち尽くしているので、演奏の妨げになるのでは?と心配したのか恥ずかしかったのか、おそらく彼の母親だと思える女性がその小さな手を引いてその場から立ち去ろうとするが、彼はその手を何度も何度も振りほどき、最後はスゴい剣幕で彼女の方をにらみ返して怒鳴るように何かを言った。

そして次の瞬間...



こんなに楽しそうに、近くの看板を叩き始めた。
リズムも良くて、しかもアイコンタクトしてる、
おぉぉなんて子だ(笑)

因みに、写真右側の黒っぽい洋服を来た人がお母さん。

理屈抜きに楽しくて、無意識に動きだす体。
叩きたいんだから仕様がない。
それは誰にも止められない。




でも音楽って、そうなんだよね。。。





やっぱり自分もそうだった。多少彼より聞き分けは良かったかも知れないが、自分も多かれ少なかれ似たような子供だった。

友達とかくれんぼなどして遊んでいる途中にも、聴こえて来た近所の家のピアノの音が気になって仕方がなくて、その家の玄関の前に座ってはその音が止むまで聴いている...そんな子供だった。

もしかしたら、誰もが生の音楽に触れたとき、少なからずそんな経験を持っているのかもしれない。


僕の場合は幸運な事に、その家の方が自分の両親に「この子はいつも聴きにくるけど、きっと音楽に興味があるんじゃないか?」と教えてくれたことがきっかけで、楽器を習い始める事ができた。
小学校に入る前のあの日、両親が自分を呼んで「ピアノ好きなのか?」と訪ねてくれたたこと。そして自分から習わせて欲しい!と伝えたこと。あの日の事はいまでもはっきりと覚えている。

それからしばらくして、何処からか届いたヤマハのパンフレットを家族全員で覗き込みながら、多分大人の事情で示した両親の「ここからここの楽器のなかでどれがいい?」との問いに(笑)、真っ黒な楽器(ピアノ)と色鮮やかなボタンがたくさんついている楽器(エレクトーン)の中から、ひと際子供心をくすぐるスピーカーカバーにハート形の模様が着いた鮮やかな楽器(エレクトーン)を指差して「これがいい!」と言ったこと。

そして僕と妹はエレクトーンを習い始めた。
高い楽器の購入は当時大変な出費であったろうし、男の子にはスポーツをと考えていた筈の格闘家の父が、ここで子供の自主性を尊重して音楽を習うことを承諾してくれたことにも本当に感謝している。自分は本当に恵まれていたと思う。


そんな遠い日の懐かしい記憶を、そのグレイトリトルミュージシャンを見ながら思い出して、とても温かい気持ちになった。

彼もいつかきっと必ず音楽を始めるに違いない。



それから30年以上経ったが、その幼子の魂は、現在の僕の中にも脈々と息づいている。



☆ ☆ ☆ ☆ ☆


みなさん、久しぶりの更新になりました。
毎日楽しみにして下さっていた皆さん、ホントに恐縮デス。
お変わりありませんでしたか?
僕は御陰様で元気に忙しく楽しい日々を送っています。

昨日は母の日でしたね。
GWも終わり、昨日は全国的に最高に過ごしやすい気持ちのいい天候に恵まれ、それだけで心が豊かになるような温かい1日でした。
みなさんはどんな1日を過ごされましたか?


GW前には高校時代のバンド仲間で親友のIが故郷を離れ遠くへ赴任するというので、急遽休みを取って帰郷、参加できるメンバー皆で集まって20年ぶりの再会を果たしました。
そしてこれまで通りこれからもすっとお互いの変わらぬ友情を確認し合いました。
どんなに長く離れていても、会えば気持ちはあっという間に当時に戻って、泣いたり笑ったり歳甲斐もなく、ついバカ騒ぎしてしまいました。
やっぱり友は最高の宝物。特に学生時代の親友達は自分の人生のルーツのようなもの。

いま仕事が山積みで中々文章を書く時間が取れないのですが、時々心のリフレッシュの為にも筆まめになろうと思います(たぶん...汗)
この帰省中に感じたいろんな心のメモを思い起こしながら、このブログにも書き留めていこうと思います。

それに大分リリース情報やお知らせがたくさん溜まっていますから、それもぜひ近々ご紹介しないと!_(^^;)ゞ

今月末にはファイナルファンタジー関連の新しいアレンジアルバムが発売になりますし、オフィシャルベストアルバム〜ピアノ曲集も改変され発売が開始されました。

お馴染み某人気アーティストのタイアップ付き待望の新作のレコーディングも控えています。

またこの夏には、某海外アーティストとの一大コラボも正式に決まり、その本番へ向けてこれからオーケストラアレンジ作業が佳境へと入って行きます。
益々過酷な日々が始まりますが、ワクワクするような旨の高鳴りを感じています。

まだアレンジは始まったばかりで時間と体力との闘いですが、自分にとってはその時間もとても楽しく感動的で、途中思わず感極まる事も多い最高に幸せな時間です。
きっと神様のプレゼントなんだ...とそう受け止め魂を込めて取り組み、必ず最高の音楽にしたい!と思います。

皆さん、どうか楽しみにしていて下さいね。

詳細は、また近いうちに♪







お久しぶりです。
なぜか本日、久しぶりにこちらに立ち寄りたくなりましたら、素敵な日記の更新がされていて心温まりました。
なんと純粋な心を思い出させてくれる子供の行動でしょう。
この子は確かにミュージシャンになるでしょうね。
私は小学校の時の音楽倶楽部や自宅にて沢山の楽器を演奏する機会に恵まれました。
しかし、もっと興味があるものがありました。そのもっと興味があったものが現在の職業です。私は10歳の時から自分のお洋服のデザインを母と考えていたのです。
子供の時から好きだった事をやらせてもらえた事、本当に感謝ですね。
私の姉が大村より遊びに来ていまして、昨日帰国しました。現在お休みもとれない忙しさで、姉と十分に一緒にいれなかったことを残念に思いますが、いろいろと考えさせられる時間となりました。
江口さんもお忙しいようですね。
お身体には十分お気をつけになってくださいね。

  • 雪之丞
  • 2009/05/12 6:20 AM
<雪之丞さん>

お久しぶりです。
あたたかいメッセージありがとうございます。
そうなのですね!
また小さかった雪之丞さんがお母様と一緒にあれこれとデザインを考えたりしてるご様子が目に見えるようです。
そしてその一番興味のあった好きな道を真っ直ぐに歩んで、そして今フランスで大活躍されている...本当に素晴らしいことだと思います。

大村のお姉様がそちらにいらしてたのですね。
"忙しくて十分に一緒にいれなかったのが残念"というお気持ち、僕もとてもよく解ります。

僕も先日里帰りした時に、毎日遅くまで仕事して帰ってくる弟とお互い寝る間を惜しんでいろんな話をしてましたが、それでもあっという間に東京へ戻る日が来てしまい、まだまだ話し足りないことだらけで後ろ髪を引かれる思いでした。

家族、兄弟、親友、いつも一緒にいる時は気がつかないのに、離れてみるとその時間が如何に限られた大切な時間であったのかと時々いろいろな想いに駆られたりもします。

勿論、家族も仲間も仕事もそれぞれにどれも大切な事で、志しがあるならまた尚更のことなのですが。

いまの僕には、何が幸せであるのかという問いへの答えが出せるまでには、まだまだ時間がかかりそうですが、それでも少しでも時間ができそうな時は極力、その時間を大切な人達との時間に使いたいと思う今日この頃です。

雪之丞さん、またぜひお便り下さいね。
いつも楽しみにしています。
いま本当にお忙しくされてる事と思いますが、どうかくれぐれもご自愛下さいね。ではまた!


  • 江口貴勅
  • 2009/05/15 9:38 AM
すばらしーい休みをありがとう!!

地元帰ったときはタダでは帰さん!!
  • Y.YAMASAKI
  • 2009/05/21 12:21 AM
<Y.YAMASAKIさん>

それはオレの(オレ達の)セリフだよ!

いやーっ痺れたぜーっ赤い彗星!

あの猛ダッシュを見て、心震えて思わず胸が詰まったよ。

君の活躍が確実に仲間みんなの元気になってる。

これからも楽しみにしてるよ。

お互い挑み続ける”漢”でいよう。
  • 江口貴勅
  • 2009/05/21 1:40 AM
たかちょく、
このストリートドラマーも素敵だよ。

http://haha.nu/entertainment/beauty-in-strangest-place-5-a-street-drummer/
<ジョージさん>
ジョージ、さんきゅー!
ホントだ、このドラマー凄いね。見てるだけで楽しくなるよ♪
そうそう、音楽って、演奏するって、こういうことだよね。
お互いこういう気持ち忘れずにいたいね。。。
勿論、君とセッションする時は、いつも超ハッピーだけどね(笑)


  • 江口貴勅
  • 2009/08/20 10:34 PM

It comments.










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